輪くぐり(1)

2000/07/20

 今になってみると、夏は子供にとって様々な記憶を残す豊かな時間でした。水浴び、花火、地蔵さん祭り、お盆、従兄弟の家での宿泊。
 そんな夏のはじまりを告げる最初の行事が「輪くぐり」でした。昼間の暑さが残る黄昏の中、菊池神社の階段を上って行くと、提灯をぶら下げた幾人もの子ども達と出会いました。


道程

将軍木前 鳥居
 上町将軍木前。左の切り妻屋根のついた門柱は菊池高等学校の正門。菊池神社の参道へ続く道。右写真−階段の途中から第二鳥居を見下ろす。2000/07/20

茅の輪くぐり

七夕かざり 正面
 七夕飾りや手作りの灯籠がいっそう夏らしさを感じさせる。右写真−正面から茅の輪、拝殿を観ずる。左の立て看板には茅の輪のくぐり方を説明してある。正面の穴をくぐったら左に回り込んで再びくぐり、今度は右に回り込んでもう一度くぐり抜ける。2000/07/20

茅の輪と拝殿

茅の輪くぐり 拝殿
 くぐるときに神官さんがお払いをしてくれる。そもそも輪くぐりは夏越しの祓い(なごしのはらい)といい心身の汚れを祓い除く行事であるらしい。右写真−菊池神社拝殿。夕闇がせまり提灯に明かりがともる。

 このページを掲載するより前に、神奈川在住のYさんから次のような投稿を頂きました。
「今日から夏休みに入る学校がほとんどだが、この季節になると思い出すのが菊池神社の「輪くぐり」だ。「ちのわくぐり」と云ったようにも記憶している。夏休みの直前か、入ってすぐだったような気がする。夜になるのを待って、第一鳥居(当時はもっと手前にあった)から桜並木の参道を通り、階段を登り詰めると本殿の前に両側に笹が立てられその中に大きな「輪」が作ってあり、それをくぐると「厄よけ無病息災」で元気にやっていけるといったものだった。夜の菊池神社で裸電球に照らされた友達の顔は僕らにとって「日常」ではなく、なんとなく胸の高鳴りを感じはしゃいだものだった。 」2000/07/20

→輪くぐり(2)


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