走り続ける、菊川雅三

THE
HEAT

2003/01/26
2010/11/23 30周年の記事を追加
今年で10回目を迎える「阪神大震災チャリティコンサート」を、すばらしい仲間達と共に開催し続けてきた菊池市在住の熱きロッカー、菊川雅三さんを紹介したくてこんなページをつくりました。
 にわかファンの私が、このようなページを掲載することにいささかの躊躇がありました。数年前に、菊川さんの活動を知りました。友人の仲介で一度だけ酒を酌み交わしたこと。これだけが私と菊川さんとの縁です。にもかかわらず、快く資料を提供して頂いた菊川さんに深く感謝します。


走り続ける、菊川雅三

THE
HEAT



PART1 『広報きくち
PART2 THE HEAT活動の記録
PART3 コンサートスナップ
PART4 IT'S ONLY LOVE
PART5 結成30周年記念コンサート





PART1
『広報きくち 2000年 3月1日号の記事

取材・記事/曜子.Higashi
結成20周年 燃え続ける
ロックバンド THE HEAT
リ−ダ−菊川雅三さんに聞く

 「19の時からTHE HEATで歌って、4月で20年。よう続いたなと言われますけど、続くとが当たり前ですよね、好きだけん。」とおっしゃる菊川さん。
 6年前、「阪神大震災復旧支援コンサ−ト」を知らせる新聞記事の中で、そのお名前を初めて目にした。「自分達にできることをしたい」そう思って行動するアマチュアミュ−ジシャンが同じ町に住んでいる、というのはうれしい発見だった。

第8回 阪神大震災チャリティ−コンサ−トまで

 菊池で生まれ育った菊川さんは、阪神地域と特に関わりがあるわけではない。が、1995年1月17日、テレビに写った神戸の姿に衝撃を受けた。募金をしただけでは気持ちがおさまらない。「何かせにゃいかん。」声をかけると、同じ思いでいた音楽仲間が次々と集まり、震災から40日目の2月26日、最初のコンサ−トが実現した。
経費は出演者で分担し、チケット代、募金、バザ−の収益金は全て被災地に送った。3回目のコンサ−トからは、送り先を震災遺児育英募金に。「大きな、親の愛をなくしてしまった子ども達」に、自分達の気持ちを届けたいと願っている。
今年2月12日、チャリティ−コンサ−トは8回目を迎えた。続けてきたのは「震災直後より、数年たってからの方が、子ども達の心のケアが必要になる」と知ったからだ。10回目まで続けよう、と考えている。

自分の音楽を求めて

Q:音楽を続けていて、「うれしい」と感じるのはどんな時ですか。

A:ステ−ジで自分の思いが観客に伝わった瞬間が、最高です。

Q:演奏中は「変身」するのですか。

A:昔はそういう気持ちでやってましたけど、今は、ステ−ジと日常と同じ精神でやっていきたいと思っています。虚心坦懐に。

Q:これからの夢は?

A:もっともっと良い曲を作って、多くの人に感動してもらいたい。音楽で自分を表現していきたい、いくつになっても歌っていたい、と思います。
THE HEATの音楽を、永遠に追求していきます。


昨年7月、不知火復興イベントを、地元の方々と一緒に作りあげた。今年は是非2回目を、と考えている。結成20周年コンサ−トも計画中だ。 菊川さんが歌い、跳び、走る、バンド−THE HEAT−名前の通り、演奏は熱い!観客を完全燃焼させ、勇気づけてくれるステ−ジだ。その音楽でいつまでも、生きるパワ−とやさしさを、伝え続けてもらいたい。


(写真説明)ジャンプ一発。中学高校と陸上競技部で鍛えた跳躍力は、ミック・ジャガ−を凌ぐ。菊川さんの妻、聖子さんの撮影。 ページトップへ



PART2
THE HEAT活動の記録

「結成20周年記念ソロライブコンサート」巻頭挨拶

活動の記録

 1981年 4月     THE HEAT 結成
 1991年 8月     島原救済 AID FOR SIMABARA 参加
 1994年 7月20日 THE HEAT ソロコンサート「炎」開催
 1995年 2月26日 第1回 阪神大震災チャリティーコンサート開催
                        (同実行委員会主催)
 1995年 8月12日 第2回          〃
 1996年 3月24日 第3回          〃
 1996年 9月29日 第11回 国民文化祭 とやま出演
 1997年 1月12日 第4回 阪神大震災チャリティーコンサート開催
                        (同実行委員会主催)
 1998年 1月17日 第5回          〃
 1999年 1月10日 第6回          〃
 2000年 2月12日 第7回          〃
               (トルコ大震災救援、台湾大震災救援)
 2000年11月11日 第15回 国民文化祭 ひろしま出演
 2001年 2月12日 第8回 阪神大震災チャリティーコンサート開催
                        (同実行委員会主催)
               (インド西部大震災救援)
 2001年 9月15日 THE HEAT 結成20周年記念
               ソロライブコンサート「喜神」開催

 2002年 1月19日 第9回 阪神大震災チャリティーコンサート開催
                        (同実行委員会主催)
 2003年 2月 2日 第10回         〃



「結成20周年記念ソロライブコンサート」巻頭挨拶

 本日は、私達THE HEAT 20周年記念 ソロライブコンサート「喜神」にご来場下さいまして誠にありがとうございます。
 過去、幾度のメンバーチェンジを経ながらも、多くの方々に支えられたコンスタントな活動を続けて参りました。
 顧みますと、名利、名聞にとらわれすぎた、ただ本能や感情のみで走り続けてきた時期がありました。
 それがやりたいすべてのカタチであると満足をも覚えていたように思います。
 そんな活動の途中で、平成7年の阪神大震災に出会ってしまったことが、大きな転機になったように思います。熊本のミュージシャンと共に「被災者の方々に何かをせずにはおれない。この腕で、この声で・・・」そんな信念を音楽に変え、本年までに合計8回のチャリティーコンサートを開催して参りました。
 多くの方々と出会い、ねぎらいの温かいお言葉、仲間同士の励ましあい、お互いの笑顔・・・音楽を通して人の為に役立つことの喜び、満足感、達成感そしてそれ以上の責任、すべてこの胸でしっかり受け止めています。
 このような達成する喜びや、目標に向かってチャレンジし続ける素晴らしさをもっと多くの方々に、特にこれからを担う若者に感じて欲しい。ややもすると、想像もしない方向へ進んでしまうこの世の中で、少年の犯罪、自殺、痛ましい事件が多発しています。
 どうか、すべての人が、大人が、子供が、垣根のないお互いを尊重しあう世界をつくり、積極的な「やる気」に目覚め、生きる喜びにあふれた日々の暮らしが実現できますよう、私たちの音楽が少しでもお役に立てればと願い、これからも走り続けます。
平成13年9月15日 菊川雅三
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PART3
コンサートスナップ
「跳ぶ男」































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IT'S ONLY LOVE


IT'S ONLY LOVE


俺の話を 聞いてくれ
昨夜(ゆうべ) 夢を観たのさ
そこはジョンのイマジンの世界
恨みや憎しみ
そんなものは一切なかった
あるのは ただ愛だけ
it's only love  it's only love
one world our the dream


そこで 俺はこう想う
人間(ひと)の見る夢には
現実(いま)に通じる道筋(みち)があると
聞いたことがある
それならば みんなで行こう
夢の世界へ行こう
it's only love  it's only love
one world our the dream


思うほど 遠い道のりではない
良心の奴隷となり
意志の主人となろう
そうさ勇気をだそう
チェゲバラのように
it's only love  it's only love
one world our the dream

(詞  M・KIKUGAWA)




THE HEAT 結成20周年記念ソロライブコンサート「喜神」
のパンフレット表紙


PART5
三十周年記念ライブ
2010/11/06 熊本BATTLE-Stage

 2010年11月6日、 THE HEATは結成30周年を記念して、熊本市のライブハウス"BATTLE-STAGE"で記念ライブをおこなった。
 コンサートのタイトルは「欣求(gong)」。意味は「喜んで仏の道を願い求めること」。
 会場は、立錐の余地もない満員の観客でふくれあがった。
 やがて、開演。三十年の歴史がスライドショーで回顧されたあと、満を持してフロントマン菊川雅三氏が登場した。
 菊川氏はその時、仏になっていたのではないか?彼がステージに登場してからしばらくの間、僕の目から涙が流れ続けた。彼の純粋さが、彼のこのステージへのただならぬ集中が、後光のようにオーラを発し続けた。
 


          当日のセットリスト(幸太郎氏提供)

     ‐プロローグ‐
  回想録映像(挿入曲:Time To Say Goodbye/Sarah Brightman)

 1.ONE BLACK DAY
 2.気づいたとき
 3.Ice Doll
 4.僕への愛
 5.The Real Me(The WHO)
 6.Cryin'(AEROSMITH)
 7.Beast Of Burden(Rolling Stones)
 8.Waiting On A Friend(Rolling Stones)
 9.身代わり
10.Hamburger
11.Honkytonk Woman(Rolling Stones)
12.Let's Go
13.Janny
14.I'm Sorry   
15.Jumpin' Man 
     ‐ロックン・ロール メドレー‐
16.@Lucille(Little Richard)
   AC’mon Everybody(Eddie Cochran)
   BLong Tall Sally(Little Richard)
   CRock And Roll Music(Chuck Berry/Beatles)
   DTutti Frutti(Little Richard/Queen)
17.It's Only Love
18.海のささやき
     ‐アンコール‐
19.Beat It(Michael Jackson)
20.Let Me Go(Rolling Stones)
21.I Was Born To Love You(Queen)
22.Brown Sugar(Rolling Stones)
23.デイファロメン
     ‐エピローグ‐
Will You Be There/Michael Jackson

(撮影:幸さん)


(撮影:幸さん)

 十年後、彼らはどのように変貌していることだろう。
「四十周年記念コンサートは武道館でやってもらいたい。

 「四十周年にもまた来ますよ」と、来場者へのお礼のためにホールに出ていた菊川さんに言葉を掛けて、満足感とともに帰途についた。
                                   2010/11/06

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