市営プールと菊池市文化会館のあいだの道から、わくわく温泉のある十字路を横切って、職業安定所のまえを通って、田んぼに挟まれた坂道を下ると、菊池川にかかる今村橋に出ます。
橋の手前から左に曲がるとすぐに八幡宮があり、その下が「菊池でもっとも深い」−昭和三十年代にはみんながそう思っていた−八幡淵(ただ八幡と呼んでいました)です。2000/06/04
小学校に入学する前、近所のガキ大将が今村の橋につれて行き「ほら、あそこにカッパのおるだろうが」と彼方に見える八幡宮の淵を指さしました。そこは、当時の子供なら誰もが知っていた「菊池で一番深い淵」です。
じっと息を詰めて見ていると、やがて、二つの波紋が広がりました。二匹のカッパが頭の皿をちょっとだけ水面にだして、すぐに潜ったのです。私は、カッパの皿を見た、と確信しました。 00/05/21
上流の護岸工事などのせいで、土砂が流れ込んで以前に比べたら浅くなっていると思われます。しかし、水面に近づくと突然水中から手が伸びてきてカッパに引き込まれるような不安にかられます。高学年になると、ここで泳いだこともありましたが、迫間川にくらべて遙かに水が冷たかったことを記憶しています。右写真。淵の上の岩に古木が根を張り巡らせています。今も、子ども達の格好の遊び場です。 00/05/09
枝からつるされたロープ。もちろん、ジャンプしてターザンのように飛び込むためにつるしてあります。右写真。八幡淵から見た今村橋と中州の夕暮れ。 00/05/09
←八幡宮へ